先日、「浅草寺を歩くなら夜がおすすめ。」という記事をお届けしました。
夜の浅草寺では、観光客でごった返す日中にはない厳かな雰囲気を味わえます。
人が少ないという点では早朝も同じ。しかし、夜とはまたひと味違った特別な体験ができました。
午前6時、弁天山で時の鐘を聴く
小鳥がさえずる早朝の浅草寺・弁天山。
6時になると、役僧がやってきて鐘楼の鐘を撞きます。
朝の静けさを突き破り、
どーんとゆっくり8回。
鳴り止むと、静けさが先ほどより鮮明に感じられます。
聴いてみたい方は、音声をONにしてこちらをどうぞ!(音量にご注意ください!)
ほぼ毎日来るという御年80歳のお父さん。きりっと背筋を伸ばし、鐘の音を聴いています。
鐘楼の下には、かわいらしい梅の花が咲いていました。
江戸時代、深川に住んでいた松尾芭蕉は、
「花の雲 鐘は上野か 浅草か」
と詠みました。
当時はおよそ4km離れた深川まで、鐘の音が聞こえたんですね。
今では、1kmと離れていない浅草のオフィスでも聞こえません。音をさえぎる建物が、たくさん建ってしまったからでしょう。
6時過ぎ、宝蔵門から本堂(観音堂)を見通します。ふだんは煙を上げる常香炉の左側に、人と犬が遊んでいます。
この時間、本堂はまだ開いていません。
閉ざされたトビラの前のお賽銭箱からお参りします。
朝の二天門。
朝日を浴びる五重塔。
仲見世も人はまばら。
朝10時を過ぎればこの大混雑。別世界です。
6時30分になると朝の法要が始まり、お経を唱える重厚な声が聞こえてきます。
本堂のトビラもオープン!
ワンちゃんがあんなところまで・・・・・・。早朝ならではの光景です。