隅田公園の桜が散ってしまうころ、浅草に伝統の一戦がやってきます。
隅田川を舞台に、若者が熱きレースを繰り広げる「早慶レガッタ」です。
2016年結果速報!衝撃の結末に
2016年の「対校レガッタ」は強風の中、予定より5分ほど早くスタート。
荒れる隅田川!!
なんと、早稲田の沈没により、慶応が勝利しました。
詳報は改めてお知らせします。
早慶レガッタとは? 100年超の歴史を持つボート競技の対抗戦
早慶レガッタは、早稲田大学×慶應義塾大学によるボート競技の対抗戦です。1905年(明治38)に始まり、中断を挟みながら今日まで受け継がれてきました。近年は毎年春に隅田川で行われ、2016年で85回目を数えます。
レガッタはイタリア語で「制覇を目指して競う」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)という意味があり、英国のオックスフォード大×ケンブリッジ大、米国のハーバード大×イェール大、そして日本の早稲田×慶応の対校戦は、「世界3大レガッタ」と呼ばれています。
ボート競技にはいくつかの種目があります。2016年の大会当日は、高校舵手付きクォドルプル、学部対校エイト、女子対校エイトなど全部で11の競技・エキシビジョンが予定されていますが、最後の「対校エイト」を指して「早慶レガッタ」と呼んでいます。
「エイト」とは8人のこぎ手+コックス(舵手)1人による9人乗りのボートで、タイムを争う競技です。コックスの指揮の下、8人が一糸乱れず艇を進める姿は、まさにチームワークと日頃の鍛錬の結晶。
早慶レガッタの場合、3750mの距離でタイムは11分強。平均時速およそ20kmで、水面をすべっていきます。
「技の慶應、力の早稲田」とも表現される両校。プライドがぶつかり合うだけに、名勝負が期待できます。
過去の戦績は早稲田リード。気になる1引き分けとは?
過去84回の対戦成績は、早稲田の44勝39敗1引き分け。
これまで幾多の熱戦が繰り広げられてきました。
たとえば、オールドファンの語りぐさになっている第26回大会(1957年)。
荒れる隅田川の荒波に、両校のボートは浸水してしまいます。早稲田は必死で水をかき出し、慶応は沈む前にゴールしようとオールをこぎ続けます。
レース途中まで慶応が大きく早稲田を引き離しますが、ゴールする前に沈没してしまいます。
審判の裁定は、ゴールを切った早稲田の勝利。
早稲田は「不可抗力によるアクシデントだ」と再レースを申し出ましたが、慶応は潔く負けを認めます。そのまま早稲田の勝利となり、再レースが行われることはありませんでした。
ところで、戦績の「1引き分け」って気になりませんか?
1986年(昭和61)の55回大会は、抜きつ抜かれつの大接戦。なんと、早慶が同着となったのです!
この年の4000mのコースを走ってまったく同タイムなんて驚きです!
それだけ、早慶レガッタでは熱い戦いが繰り広げられるのです。
2016年大会の見どころ
最近は、慶応が4連覇中で、戦績でリードする早稲田を追い上げています。
2015年の前回大会では、早稲田が先着するも、コース外を進行したとして失格に。
慶応の連覇となりましたが、両校にとって後味の悪い結果となりました。
79年ぶりの5連覇がかかった慶應と、昨年度失格という苦い思いをした早稲田。2016年は、両校とも負けられない戦いとなります。
早稲田は昨シーズン、インカレ優勝等の輝かしい実績を残しています。一方、慶應も隅田には強いと言われており、レース本番まで勝敗がわかりません! (慶應義塾体育会端艇部)
日程と時間、テレビ放映
2016年の早慶レガッタは以下のスケジュールで行われます。
名称:「第85回 早慶対校競漕大会」
日付:2016年4月17日(日)
時間:午前9時00分から午後4時30分まで(雨天決行)
メインの早慶レガッタ(対校エイト)は15時20分にスタート予定です。
各レースのスケジュールは下記の通り。
8:30 開会式
9:00 早慶中学生ナックルクォドルプル
9:40 早慶教職員ナックルクォドルプル
10:00 高校舵手付きクォドルプルB
10:15 高校舵手付きクォドルプルC
10:30 学部対校エイト
10:45 女子対校エイト
12:00 第二エイト
13:00 東大・一橋OB招待エイト
13:30 カヌー・エキシビション
14:00 早慶OBエイト
15:20 対校エイト
16:30 大会本部解散式
残念ながらテレビの生放送はありません。しかし、CS放送の日テレジータス(日テレG+)でVTRが放送されます。
4月23日(土) 13:15~14:00
4月25日(月) 23:45~0:30
4月28日(木) 2:00~2:45
5月20日(金) 4:15~5:00
コースとおすすめ観戦スポット
早慶レガッタのコースは、新大橋上流~桜橋上流の約3750m。
一番の観戦スポットは、やはりゴール手前の桜橋付近。
「早慶の応援団、チアリーダーなどによる応援合戦も繰り広げられ多くの人が集まります。早慶レガッタの熱気が一番感じられる所です」(慶應義塾体育会端艇部)
また、170インチの大型ディスプレイも設置される予定! スタートからレースを観戦できるのです!!
ほかにも、早慶レガッタHP「隅田川コース紹介」では以下のポイントが紹介されています。
●両国橋手前
コース最大のカーブがあり水面が荒れやすい難所
●吾妻橋付近
レースの大詰めとなる残り1000m地点。選手が奮起するポイント。
●言問橋手前
ここからがラストスパート! 昨年より大きなカーブが設定されています。
桜橋へのアクセス
東京メトロ銀座線、都営浅草線「浅草駅」から徒歩15分
東武スカイツリーライン、京成押上線「押上駅」から徒歩9分
東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」から徒歩9分