浅草に来たらおすすめの穴場がある――

浅草のとある純喫茶のマスターに教えていただいたのが太皷館さん。

浅草で有名な老舗のひとつ宮本卯之助商店さんがつくった太鼓の博物館です。

驚きの体験をレポートします。

宮本卯之助商店とは? 御神輿と太鼓・邦楽器の名店

太皷館さんは、太鼓と神輿、お祭り用品を製造、販売する宮本卯之助商店 西浅草店さんの4階にあります。

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宮本卯之助商店さんと言えば、三社祭の宮御輿を制作していることで有名。浅草の町御輿も大体ここでつくっています。

浅草を歩いていると、「宮本重義謹製」と札の付いた御神輿を時折見かけます。
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(宮本卯之助商店 西浅草店さんにて)
これは、すべて宮本卯之助商店さんの作で、宮本重義というのは御神輿師としての名です。御神輿は、20職の職人さんが分業で作りますが、彼らを統べる棟梁のような役割が御神輿師。
細かな細工を間近で見てみると、気の遠くなるような作業が積み重ねられていることを、実感させられます。
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宮本卯之助商店さんは、文久元年(1861)に茨城県の土浦で、太鼓店として創業しました。

御神輿だけでなく、和太鼓・邦楽器も有名です。

宮内庁、歌舞伎座、国立劇場、国立能楽堂の御用達であり、世界に名をとどろかせる第一人者なのです。

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世界の太鼓900点を収蔵。しかも自分で演奏できる!!

こちらが太皷館さんの展示スペース。日本国内はもちろん、アジア、アフリカ、ヨーロッパの太鼓が展示されています。

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「館長(七代目宮本卯之助さん)の個人的なコレクションも多んですよ」と学芸員の飯田希美さん。

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しかも、カードに「♪」の付いている太鼓はたたいてOK!

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全体の7割くらいは、自分で演奏できます。

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体験じゃぱんも、小鼓をたたいてみましたが、うまく音が出ません。「ちょっと力が入りすぎかも」と、飯田さんのダメだしをいただきました!

あの巨大生物も太鼓にされてしまう・・・・・・

こちらはアジアの太鼓のコーナー。

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ここでクイズ! 一番左の大きな太鼓はベトナムの「エデ族の太鼓」です。何の皮でできているでしょうか?

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正解はゾウ!! よく見ると、表面に毛がまだ残っています。

こちらはたたけませんが、見ているだけで分厚く硬い皮の質感が伝わってきます。

続いてクイズ第2問!

こちらは、ウガンダの「ンテンガ」という太鼓です。何の皮でできているでしょうか?(ヒント:ゾウと同じく巨大動物です)

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正解はキリン!! しかもたたいてOK!

もちろん、体験じゃぱんもトライしてみると、予想外に軽やかな音色!!

人間って、何でも太鼓にしちゃうんだなあ・・・・・・

率直な感想です。

海のように深く広い打楽器の世界

まだまだありますよ!

ベナンの「ダホメの婚礼用太鼓」。

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胴に男性と女性のシンボルが・・・・・・。

コートジボワール「セヌフォ族の太鼓」。

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女子の成人の儀式に使われたそうです。

「世界のフレームドラム」のコーナー。

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本当に、形を見ているだけでも「いろいろあるなあ」と飽きることがありません。

こちらは宮本卯之助商店謹製。

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東北の復興に願いをこめて。

奄美に伝わる「ちぢん」。

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日本の太鼓は鋲止めが多い中、楔(くさび)留めは珍しいそうです。

江戸時代につくられた大鼓(おおつづみ)の胴。

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こんなに美しい蒔絵がほどこされているなんて、恥ずかしながら想像もしていませんでした。

歌舞伎の効果音で使われる打楽器。かえるや虫の鳴き声、雨、舟をこぐ音などが表現されます。

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こちらも宮本卯之助商店謹製です。

雅楽で使う火焔太鼓。

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宮本卯之助商店は、前の東京オリンピックの開会式に、高さ8mもの大火焔太鼓を提供したそうです。

まとめと太皷館へのアクセス

太皷館さんで常時展示されている太鼓・打楽器はおよそ200点。

ご紹介した以外にも、興味を惹かれる太鼓はキリがないほどありました。1時間ほどの取材時間では、とても消化しきれません。

じっくり時間をかけ、色々たたいて、見て、遊びたいところ。浅草へやってきて、仮に他の名所を素通りすることになっても、大満足できるはずです。

取材寺には、お子さんが元気に太鼓をたたいてはしゃいでいました。家族連れにもおすすめです。

名称:太皷館

URL:https://www.miyamoto-unosuke.co.jp/taikokan/

住所:東京都台東区西浅草2-1-1 宮本卯之助商店西浅草店4階

電話:03-3842-5622
開館時間 : 午前10時~午後5時
入館料:大人500円 子供(小学生)150円
休館日 : 月・火曜 ※但し、月曜が祝日の場合は開館