4月と5月、11月の年3回、白鷺が舞う華やかな行列が浅草に登場します。

平安の神事を今に伝える行事です。

浅草寺で行われる「白鷺の舞」とは

8羽の白鷺に扮した踊り子さんが、笛や太鼓のゆったりとしたリズム(白鷺の唱)に合わせて舞い躍ります。

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観音堂(本堂)や五重塔をバックに舞う姿は、大空を翔る本当の白い鳥のよう。

白鷺を演じているのは、地元の寺舞保存会の皆さんです。

行列が仲見世やオレンジ通り、浅草寺境内を練り歩く「みちゆき」も見もの。

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白鷺のほかにも、「武人」3人、「棒ふり」1人、「餌まき」1人、「大傘」1人、「楽人」19人、さらに浅草寺幼稚園園児が「守護童子」となって参加します。

「白鷺の舞」の由来。どんな意味がある?

白鷺の舞のような「鷺舞」は、京都の八坂神社が起源とされ、1100年ほど前に始まったとされる伝統行事です。

平安時代にさかんに行われていた神事でしたが、いつしか途絶えてしまったといいます。

江戸時代に山口に八坂神社が勧請建立された際に復活。その後島根県の津和野に移され、今に伝えられています。

現在行われている浅草の「白鷺の舞」は、1968年の東京百年を記念して、浅草観光連盟が創始しました。

なぜ、京都や山口の鷺舞を浅草で行うのか?

「浅草寺縁起」(慶安縁起)という江戸時代の絵巻に、「白鷺の舞」が描かれているのです。

八坂神社の鷺舞を参考に復興された舞は、平安時代の風俗を今に伝えるもの。

エサをついばむ白鷺には、悪いことを食べてしまう→「悪疫退散」の力があると言われています。

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日時とスケジュール

浅草の白鷺の舞は、毎年3回行われます。

・4月の第2日曜日
・5月の三社祭の際
・11月3日の東京時代まつりの際

2016年の日程は以下の通りです。

2016年4月10日(日)
2016年5月13日(金)
2016年11月3日(木・祝)

決定している2016年4月10日のタイムスケジュールは以下の通り。行列と舞が2回ずつ行われます。

【1回目】
11:00 伝法院(仲見世側)をスタート
→みちゆき(仲見世)
11:30 浅草寺本堂前にて舞を奉納(10分未満)

【2回目】
14:00 浅草公会堂前をスタート
→みちゆき(オレンジ通り、雷門通り、雷門、仲見世)
14:30 浅草寺本堂前にて舞を奉納(10分未満)

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なお、5月13日に行われる白鷺の舞は、三社祭の日に行われます。

浅草寺に舞は奉納されず、みちゆきのみ。浅草中を練り歩き、浅草神社に到着します。

浅草寺へのアクセス

電話番号:03-3842-0181

住所:東京都台東区浅草2-3-1

アクセス:東京スカイツリーライン・東京メトロ銀座線・都営浅草線・つくばエクスプレス浅草駅から徒歩5分